65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)の定年の引上げ等の制度の実施(旧定年年齢を上回る65歳以上への定年の引上げ、定年の定めの廃止等)について

2026-08-09

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今回は、「65歳超継続雇用促進コース 定年の引上げ等の制度の実施(旧定年年齢を上回る65歳以上への定年の引上げ、定年の定めの廃止、旧定年年齢及び継続雇用年齢を上回る66歳以上への継続雇用制度の導入、引上げ年齢の取扱い、対象被保険者の取扱い、支給対象とならない場合の例)」について説明します。

65歳超継続雇用促進コース 支給申請の手引き(令和8年5月15日掲載)14ページ
https://www.jeed.go.jp/elderly/subsidy/q2k4vk000001h38d-att/f41obh0000005nna.pdf

1. 旧定年年齢を上回る65歳以上への定年の引上げ
(旧定年年齢が70歳未満のものに限る)
旧定年年齢を上回る65歳以上の年齢に定年年齢を引上げることをいいます。
① 旧定年年齢を上回る例
例1
旧定年年齢      定年年齢 60歳 希望者全員継続雇用 65歳 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。
例2
旧定年年齢      定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用 無し 対象者基準あり継続雇用 70歳
改正後(制度実施) 定年年齢 70歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。
例3
旧定年年齢      定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用 70歳 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢 70歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。
例4
旧定年年齢      定年年齢 70歳 希望者全員継続雇用 無し 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢 72歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となるのは、旧定年年齢が70歳未満であり、支給対象外となる。

② 定年年齢が職種等区分により異なる場合の例
定年年齢が、就業場所、職種又は勤務形態等の区分(以下「職種等区分」という。)により異なる場合は、定年年齢のうち最も低い年齢を引上げることをいいます。
下記の例の場合、旧定年年齢の最も低い年齢は正社員とパート(無期雇用者)の65歳であることから企業全体の旧定年年齢は65歳とみなします。改正後の最も低い年齢はパート(無期雇用者)の66歳であることから企業全体の改正後の定年年齢は66歳とみなします。
【正社員】
旧定年年齢     正社員 定年年齢65歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 正社員 定年年齢 70歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
【パート(無期)】
旧定年年齢     パート(無期) 定年年齢65歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) パート(無期) 定年年齢66歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
【専門職】
旧定年年齢     専門職 定年年齢68歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 専門職 定年年齢 70歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し

【企業全体】
旧定年年齢     企業全体 定年年齢65歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 企業全体 定年年齢66歳 希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。

③ 選択定年制の場合
定年年齢を従業員が任意に選択できる制度(以下「選択定年制」という。)の場合は、選択可能な最も高い年齢を引上げることをいいます。
例えば、選択定年制で、本人の希望により、定年による退職年齢を60歳~65歳の6つの年齢から選択できる場合、旧定年年齢は65歳とみなします。 

2. 定年の定めの廃止
(旧定年年齢が70歳未満のものに限る)
就業規則等で定年年齢を定めている事業主が、定年の定めを廃止し、その旨を就業規則等において規定すること(就業規則等で明らかであること)をいいます。

旧定年年齢      定年年齢 60歳 希望者全員継続雇用 65歳 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢 廃止  希望者全員継続雇用 無し  対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。

3. 旧定年年齢及び継続雇用年齢を上回る66歳以上への継続雇用制度の導入
旧定年年齢を上回る66歳以上の年齢まで希望者全員を継続雇用する制度を新たに導入すること、旧定年年齢を上回る66歳以上の年齢まで対象者基準に該当した者を継続雇用する制度を新たに導入すること、又は旧定年年齢及び旧継続雇用年齢を上回る66歳以上の年齢まで継続雇用年齢を引上げること(※)をいいます。
※すでに対象者基準に該当する者を対象とした66歳以上の継続雇用制度を導入している事業主が、新たに希望者全員を旧継続雇用年齢まで雇用する継続雇用制度を導入した場合を含みます。
ただし、制度実施日の前日までに就業規則等の70歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度を定めていた事業主が継続雇用制度の導入を新たに実施した場合は、制度実施日の前日までに定めていた継続雇用制度が対象者基準に該当した者を対象とした制度であり、かつ希望者全員を70歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度を新たに導入した場合に限ります。

【ここが重要】
66歳以上への継続雇用制度の導入を実施した日の前日までに就業規則等で定められていた定年年齢又は継続雇用年齢のうち平成28年10月19日以降最も高い年齢であることが必要です。

「継続雇用制度」とは、現に雇用している高年齢者が希望するときには、当該高年齢者をその定年後も引き続いて雇用する制度であり、「再雇用制度」と「勤務延長制度」に分けられます。次のいずれかに該当する継続雇用制度を導入していることが確認できない場合、支給対象となりません。
□再雇用制度とは
定年後も継続して雇用されることを希望する者全員を再び雇い入れ、旧継続雇用年齢を上回る年齢まで継続して雇用する制度であり、新しく雇用契約を締結するもの(原則として労働者は従来の役職・職務等を解かれる)をいいます。
□勤務延長制度とは
定年後も継続して雇用されることを希望する者全員を定年に達した際に、従前の雇用契約を終了させることなく、旧継続雇用年齢を上回る年齢まで継続して雇用する制度をいいます。原則として、役職・職務、仕事内容、賃金水準等が変わらないもの(労働条件等が変更される場合はその旨の就業規則の規定が必要)を指します。

① 希望者全員継続雇用制度の導入等の例
例1
旧定年年齢      定年年齢 60歳 希望者全員継続雇用 65歳 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢 60歳 希望者全員継続雇用66歳 対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。

例2
旧定年年齢      定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用 無し 対象者基準あり継続雇用 70歳
改正後(制度実施) 定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用70歳 対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象となる。(※)
※ 改正前就業規則で70歳以上の継続雇用制度を定めていた事業主は、改正前就業規則で定めていた継続雇用制度が対象者基準であり、新たに希望者全員継続雇用制度を導入した場合に限ります。

例3
旧定年年齢      定年年齢 65歳 希望者全員継続雇用 70歳 対象者基準あり継続雇用 無し
改正後(制度実施) 定年年齢65歳 希望者全員継続雇用72歳 対象者基準あり継続雇用 無し
支給対象とならない。

② 対象者基準に該当した者を対象とした継続雇用制度の導入
【事例省略】

③ 継続雇用制度の上限年齢が職種等区分により異なる場合の例
【事例省略】

④ 継続雇用制度が適用されない職種等区分がある場合の例
【事例省略】

4. 引上げ年齢の取扱い
職種等区分により定年年齢等が異なる場合は、引上げ後の企業全体の最も低い年齢に対して引上げ等を実施したものとします。
また、引上げ後の企業全体の最も低い年齢と改正前の年齢の差を引上げた年数とします。
職種等区分 正社員     引上げ前の定年年齢 60歳  引上げ後の定年年齢 66歳
職種等区分 パート(無期) 引上げ前の定年年齢 62歳  引上げ後の定年年齢 70歳
職種等区分 専門職     引上げ前の定年年齢 68歳  引上げ後の定年年齢 75歳
職種等区分 企業全体   引上げ前の定年年齢 60歳  引上げ後の定年年齢 66歳

5. 対象被保険者の取扱い
複数の職種で引上げ(70歳未満のものに限る)を実施している場合、対象被保険者は合算されます。

6. 支給対象とならない場合の例
① 定年年齢が職種等区分により異なっている場合であって、最も低い年齢(複数該当している場合はいずれも)が引上げられていない場合

② 定年年齢が職種等区分により異なっている場合であって、定年年齢が引下がっている職種がある場合

③ 平成28年10月19日以降の旧定年年齢を上回っていない場合
就業規則等              
H28.12.1 改正(旧定年年齢) 定年65歳
H29.4.1 改正           定年60歳  希望者全員継続雇用65歳
R8.4.1 改正(制度実施)     定年65歳

④ 平成28年10月19日以降に定年の定めを廃止している場合又は定年を定めていない
(定年の規定そのものがない)規則がある場合

⑤ 定年引上げ実施後の継続雇用年齢が、旧継続雇用年齢(※)を下回っている
(就業規則において就業可能とされている上限年齢が引き下がっている)場合
(※)平成28年10月19日以降、定年の引上げを実施した日の前日までの間に、就業規則等で定められていた継続雇用年齢のうち最も高い年齢

⑥ 定年引上げ実施後は継続雇用年齢を定めておらず、定年年齢が旧継続雇用年齢を下回っている
(就業規則において就業可能とされている上限年齢が引き下がっている)場合

⑦ 過去に定年を定めていない職種に定年年齢を規定する場合

⑧-1 定年条項では定年年齢等の引上げ又は廃止を実施しているが、退職条項や無期転換条項等において改正前の定年年齢等が記載されており、年齢の引上げ又は廃止が確認できない場合
改正後就業規則の想定される例(定年65歳から70歳に引上げ)
(定年)
第〇条 労働者の定年は、満70歳とし、定年に達した日をもって退職とする。
(退職)
第〇条 労働者が次のいずれかに該当するときは、退職とする。
① 退職を願い出て会社が承認したとき
② 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
③ 定年年齢(65歳)に達した日
支給対象とならない理由
定年条文以外に規定されている定年年齢が改正されていない

⑧-2 定年条項では定年年齢等の引上げ又は廃止を実施しているが、退職条項や無期転換条項等において改正前の定年年齢等が記載されており、年齢の引上げ又は廃止が確認できない場合
改正後就業規則の想定される例(定年65歳から70歳に引上げ)
(適用)
第〇条本規則は、以下の者について適用する。
嘱託従業員 満65歳に達し定年退職を迎えた正社員の中から再雇用された従業員
(定年)
第〇条労働者の定年は、満70歳とし、定年に達した日をもって退職とする。

⑨ 就業規則の適用を受ける労働者全員について定年の廃止が確認できない場合
(想定される例)
(定年)
第〇条 会社が認めた者は、定年を廃止する。

⑩ (継続雇用年齢が職種等区分により異なっている場合)継続雇用年齢の引上げを実施しているが、最も低い年齢が引上げられていない場合
【事例省略】

⑪ 継続雇用制度の導入又は継続雇用年齢の引上げを実施しているが、改正後の定年年齢が旧定年年齢を下回っている場合
【事例省略】

⑫ 希望者全員継続雇用の基準として、解雇・退職事由とは異なる基準が設けられており、希望者全員継続雇用を導入していることの確認ができない場合
(想定される例)
(定年)第〇条
従業員の定年は、満65歳に達した日とする。定年後は人事評価において一定基準を超えた者については70歳まで継続雇用を行う。

⑬ 対象者基準に該当した者を対象とした継続雇用制度を導入していることの確認ができない場合
(定年)第〇条
従業員の定年は満65歳に達した日とする。定年後は上司の推薦がある者については70歳まで継続
雇用する。
(定年)第〇条
従業員の定年は満65歳に達した日とする。定年後は会社が必要と認めた者については70歳まで継
続雇用する。
労使間で十分に協議の上で設けられた基準であっても、事業主が恣意的に一部の高年齢者を排除しようとするなど法の趣旨や、他の労働関係法令、公序良俗に反するものは支給対象となりません。

⑭ 新たな継続雇用制度導入を実施しているが、改正前就業規則で講じられている雇用制度が維持されておらず、制度の引き下げとなる場合
【事例省略】

⑮ 新たな継続雇用制度導入を実施しているが、改正前就業規則で講じられている継続雇用年齢を下回っている(就業規則において就業可能とされている上限年齢が引き下がっている)場合
【事例省略】

⑯ 継続雇用条項では継続雇用年齢等の引上げを実施しているが、退職条項や無期転換条項等において改正前の継続雇用年齢が記載されているなど、年齢の引上げが確認できない場合
改正後就業規則の想定される例(定年60歳、継続雇用年齢65歳から70歳に引上げ)

(継続雇用)
第〇条 定年後も引き続き雇用されることを希望する従業員については、満70歳まで継続雇用する。
(退職)
第〇条 労働者が次のいずれかに該当するときは、退職とする。
① 退職を願い出て会社が承認したとき
② 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
③ 定年年齢(60歳)に達した日
④ 継続雇用の期間を満了したとき(満65歳)

(無期転換者)
第〇条無期転換者の定年年齢は60歳とし、定年に達した日をもって退職とする。
定年後も引き続き雇用されることを希望する従業員については、満65歳まで継続雇用する。

不支給理由:継続雇用条文以外に規定されている継続雇用年齢が改正されていない。

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