業務改善助成金の注意事項を教えてください?

2023-12-04

やまがみ社会保険労務士事務所サイトに訪問いただきありがとうございます。
業務改善助成金の注意事項です。来年度も申請ができる見通しですので、問題があれば、整備して来年度に申請を推奨します。

(1) 地域別最低賃金(例 兵庫県1,001円)プラス50円で、1,051円となり、事業場内最低賃金が1,051円以下の事業場だけです。超えると業務改善助成金の申請はできません。
この場合の月給の目安は、171,600円です。163.3時間で割ると1,050.82円です。
(2)生産性向上・労働能率の増進に資する設備投資等をする予定がない、要は買うものがない場合にはこの業務改善助成金の対象ではありません。
(3)例えば、兵庫県では、地域別最低賃金が960円から「発効日」令和5年10月1日1,001円(41円アップ)ですが、この場合において、事業場内最低賃金960円を令和5年10月1日付で1,001円にアップしても、当然のことで、業務改善助成金の対象となりません。
50人未満の事業場では、遡っての賃金引上げができるため、令和5年9月30日以前の賃金締切日の翌日に賃金引上げしてください。月末締めの事業所では、令和5年9月1日を推奨します。
(事業場内最低賃金)
第○条当社における最も低い賃金額は、時間給又は時間換算額1,001円とする。
ただし、最低賃金法(昭和34年法律第137号)第7条に基づく最低賃金の減額の特例許可を受けた者を除く。
②前項の賃金額には、最低賃金法第4条第3項に定める賃金を算入しない。
また、時間換算額の算出方法は、最低賃金法施行規則第2条の定めるところによる。
附則この規程は、令和5年9月1日から施行する。

(4)業務改善助成金の賃金引上げの要件として、全て(試用期間・見習い期間、週1回のアルバイトを含む)の労働者の賃金を新しい事業場内最低賃金以上まで引き上げる必要があります。
賃金引上げ前3か月分、引上げ後の6か月分の賃金台帳(出勤簿)、合致する雇用契約書、就業規則、賃金規程が必要です。なお、都道府県労働局によって、労働者全員の賃金台帳(出勤簿)、合致する雇用契約書を要求します。
(5)賃金台帳(出勤簿)を提出するため、残業代計算が合っていることが必要です。万一、残業未払いの場合には、必ず、是正(遡って支払い)してから申請をしてください。
(6)原則として、見積書、相見積書が必要です。かつ、見積書、相見積書の有効期間は90日を推奨します。
(7)見積書、納品書、請求書で、機械、システムの名称(型番)、金額の合致が必要です。
(8)システム、機械等の写真撮影が必要です。
(9)令和6年2月28日までに納品、請求、全額支払いが必要です。納品が間に合わないものはやめてください。
(10)(賃金引上げ)支給申請をした後、6か月後に状況報告があります。その6か月間に解雇等、賃金引下げがあると不支給、返還となります。
(11)万一、現状で地域別最低賃金を下回る事業場内最低賃金であった場合には、必ず、是正(遡って支払い)してから申請をしてください。
(12)同一企業の複数事業場で共同の設備投資(システム等)をする場合、個別に算定できない本社における設備投資等の費用については、事業場数で按分して費用を算出します。
(13)業務改善助成金は、都道府県毎に「チェックリスト」があり、交付決定、支給決定基準も一部異なっています。申請時は、「○○県 業務改善助成金」と検索していただき、申請都道府県のオリジナル書式、基準がないかを確認してください。

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講師 やまがみ社会保険労務士事務所 社会保険労務士 山上 幸一 先生

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