65歳超やキャリアアップはどうなる?令和4年度助成金情報 予算概算要求 

2021-09-01

厚生労働省令和4年度予算概算要求の主要事項 助成金関連事項から、来年度助成金についてコメントしました。なお、概算要求であり確定ではありませんので注意してください。

(1)65歳超雇用推進助成金
高齢者の就労・社会参加の促進 283億円(303億円)
70歳までの就業機会確保等に向けた環境整備や高年齢労働者の処遇改善を行う企業への支援 65億円(80億円)
70 歳までの就業機会確保に向けた環境整備を図るため、65 歳を超える定年引上げや継続雇用制度の導入等を行う企業、60 歳から64 歳までの高年齢労働者の処遇改善を行う企業への支援を行う。
また、65 歳超雇用推進プランナー等による提案型の相談・援助による支援を行う。
[山上コメント]
令和3年度に70歳以上の定年延長で1人でも20万円⇒120万円に爆上げした65歳超継続雇用促進コースですが、来年度もしっかり65億円(80億円)8割ほど予算を取りました。
予算だけ想像では120万円は100万円に減額して存続ということになります。

(2)働き方改革推進助成金
長時間労働の是正 125億円(133億円)
① 生産性を高めながら労働時間の縮減等に取り組む事業者等の支援
82億円(90億円)
中小企業・小規模事業者の抱える様々な課題に対応するため、「働き方改革推進支援センター」によるワンストップ相談窓口において、関係機関と連携を図りつつ、個別訪問支援やセミナー等を実施する。
生産性を高めながら労働時間の短縮等に取り組む中小企業・小規模事業者に対して助成を行うとともに、働き方・休み方改善ポータルサイトを通じた企業の改善策の提供と好事例の紹介、働き方・休み方改善コンサルタントによる専門的な助言・指導等を行う。
②略
③ 勤務間インターバル制度の導入促進(一部再掲・65ページ参照)
27億円(24億円)
勤務間インターバル制度について、業種別導入マニュアルを引き続き作成するほか、中小企業が活用できる助成金制度を推進するとともに、制度導入に係る好事例の周知等を通じて、導入促進を図る。
[山上コメント]
令和3年度は、9割以上が時短・年休コースの申請になった働き方改革推進助成金ですが、勤務間インターバル制度導入コースで、③ 勤務間インターバル制度の導入促進27億円(24億円)で予算を増やしました。少し、要件の緩和の期待ができます。
やっぱり、36協定は出しておきましょう。

(3)業務改善助成金
最低賃金・賃金の引上げに向けた生産性向上等に取り組む企業への支援【一部推進枠】 34億円(12億円)
最低賃金・賃金の引上げには、特に中小企業・小規模事業者の生産性向上が不可欠であり、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行う中小企業・小規模事業者に対する業務改善助成金の充実により、業務改善や生産性向上に係る企業のニーズに応え、その賃金引上げを支援する。
[山上コメント]
業務改善助成金は予算を上げました。このくらいでは要件は変わらないと思います。

(4)キャリアアップ助成金
非正規雇用労働者のキャリアアップの推進等
非正規雇用労働者の正社員化・処遇改善を行う企業への支援565億円の内数(738億円の内数)
キャリアアップ助成金の助成対象を正社員待遇を受ける労働者に転換した場合に絞り込むなどの見直しを行い、非正規雇用労働者の正社員転換や処遇改善を推進する。
[山上コメント]
キャリアアップ助成金正社員化コースは、無期転換を無くし正社員待遇への転換だけになりそうです。

(5)両立支援等助成金
男性が育児休業を取得しやすい環境の整備に向けた企業の取組支援
125億円(136億円)
育児休業の制度等に係る周知・啓発や助成金による支援を引き続き実施する。特に、子の出生直後における柔軟な育児休業の枠組みの創設等を内容とする改正育児・介護休業法の円滑な施行を図るため、配偶者が出産を控えた男性労働者等に対する育児休業の意義・目的の周知や、企業に対する男性の育児休業等の取得促進に係るセミナー等を実施する。
介護離職防止に向け、事業主に対して育児・介護休業法の周知徹底及び相談・指導を行うとともに、労働者等への介護休業制度等の周知広報やケアマネジャー等が仕事と介護の両立に関する知識を習得するための研修カリキュラムを用いた研修を実施する。
[山上コメント]
令和2年度に下記のように変更したものですが、来年度も進めていける予算を要求しました。
<出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)>
〇個別支援加算の新設
*男性の育児休業を取得しやすい職場風土づくりの取組に加えて、対象男性労働者に対し、育児休業取得前に個別面談など育児休業の取得を後押しする取組を行った場合に、以下の金額を加算。
   1人目の育児休業取得:中小企業10万円(12万円) 大企業 5万円(6万円)
   2人目以降の育児休業取得:中小企業 5万円(6万円) 大企業 2.5万円(3万円)
   ※()内は生産性要件を満たした場合の金額
※育児休業については、育児休業等支援コース(育休取得時・職場復帰時)との併給は不可となります。
※「5日以上14日未満の育児休業については所定労働日が4日以上」、「14日以上については所定労働日が9日以上」であることが要件となります。

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