業務改善助成金 事業場内最低賃金 就業規則規程例

2023-09-20

やまがみ社会保険労務士事務所サイトに訪問いただきありがとうございます。
業務改善助成金とは、厚生労働省管轄の最低賃金の引き上げを促進する助成金です。事業場内の最も低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、生産性向上となる設備投資等を行った場合に、その設備投資等にかかった費用の7.5割~9割(最大600万円)を補助する制度です。
正式名称は、中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金です。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

今回は、「令和7年度助成金改正情報 最大8割、600万円の業務改善助成金が更新」について説明します。

最大8割、600万円の遅れていた業務改善助成金の令和7年度情報が更新されましたので、お知らせします。
業務改善助成金のご案内(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

令和7年度業務改善助成金の一部変更のお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001471312.pdf

令和6年度からの主な変更点
1.事業場単位から事業主単位での申請上限600 万円までとなりました。
【事業主単位での申請上限600 万円まで】
中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)交付要領 1ページ第2の6
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001471715.pdf
申請及び審査は、事業場単位で行うが、同一事業主が複数の事業場において申請を行う場合には、
事業主単位において、申請額の年間上限額は600万円までとする。

2.大企業と密接な関係を有する企業(みなし大企業)は対象外となりました。

3.基準となる事業場内最低賃金労働者の雇用期間が、「3か月以上」から「6か月以上」になりました。

4.申請期間と賃上げ期間について
(1)第1期
①申請期間
令和7年4月14日~令和7年6月13日
②賃金引き上げ期間
令和7年5月1日~令和7年6月30日
(2)第2期
①申請期間
令和7年6月14日~申請事業場に適用される地域別最低賃金改定日の前日
②賃金引き上げ期間
令和7年7月1日~申請事業場に適用される地域別最低賃金改定日の前日

【申請期間と賃上げ期間について】
第1期と第2期に分かれての申請と賃金引上げとなりました。
賃金引き上げ期間令和7年7月1日~では、令和7年6月14日からしか申請ができません。
申請の最後は、申請事業場に適用される地域別最低賃金改定日の前日(9月末)となっていて、
以降の申請は未定となっています。

【山上コメント】
事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が(30円)⇒50円以内に拡大したこと、
全国の地域別最低賃金が10月1日~14日にかけて、40円以上アップするため、
これまで、関係なかった会社も対象となりやすくなりました。
なお、事業場内最低賃金の対象は原則全労働者で、週1回の学生アルバイトも対象です。

 事業場規模50人未満の事業者について、(令和5年4月1日)賃金引上げ後の申請を可能とする。なったため、下記は兵庫県のケースですが、発効日(施行日) 2023年10月1日だったことから9月1日に遡って、賃金引上げたケースです。
都道府県名  発効日(施行日) 地域別最低賃金
兵  庫   2023年10月1日   1,001円

(事業場内最低賃金)
第○条当社における最も低い賃金額は、時間給又は時間換算額1,001 (※)円とする。
ただし、最低賃金法(昭和34年法律第137号)第7条に基づく最低賃金の減額の特例許可を受けた者を除く。
②前項の賃金額には、最低賃金法第4条第3項に定める賃金を算入しない。
また、時間換算額の算出方法は、最低賃金法施行規則第2条の定めるところによる。
附則この規程は、令和5年9月1日(※)から施行する。
(※)兵庫県のケースで、令和5年10月1日発効の地域別最低賃金は1,001円です。
遡って、9月1日から上げたケースです。
賃金引上げ日と就業規則の改定日は必ず一致させてください。

(休日)
第10条  休日は、次のとおりとする。
(1) 土曜日
(2) 日曜日
(3) 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)
(4) その他会社が指定する日
2 業務の都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振り替えることがある。

(※)1か月平均の所定労働時間数とは
1年間の所定労働時間の合計を、12ヵ月で割り、1か月あたりの平均の所定労働時間を算出したものです。
一般的には以下の計算式で求めます。
(365日-年間所定休日数)×1日の所定労働時間数÷12ヵ月
うるう年の場合は366日になります。
<例>(365日-120日)×8時間÷12カ月=163.3時間

【無料セミナー 12.2(火)開催_令和8年度助成金最新改正情報セミナーのご案内】
今、何をすべきかわかる! 
厚労省概算要求から読み解く令和8年度助成金最新改正情報セミナー 

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□ 開催日時 2025年12月2日(火)13:30~15:30(開場13:00) 

□ 受講方法 Zoomを使用したオンラインセミナー

□ プログラム
【令和8年度助成金改正情報を説明します】
1. 働き方改革推進支援助成金 最大8割・(25万円~250万円+加算上限720万円)
・業種別課題対応コースで、所定外労働時間の削減の新設 100万円(10H以上)等
・取引環境改善コース(仮称)の新設 上限額:100万円
・全コースで、割増賃金率引き上げの加算制度の新設: 助成金の上限額を100万円加算
2. 業務改善助成金 最大8割・600万円
・助成率の区分の見直し、4コース制の賃金引上げ額を3コース制に再編
・事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額について地域の実情に応じた特例措置
3. キャリアアップ助成金(正社員化コース) 1人40万円、毎年度20人まで
・加算措置の新設
・非正規雇用労働者の情報開示加算 1事業所当たり20万円(大企業は15万円)
4. 人材確保等支援助成金の改正点 1事業主40万円等
5. 特定求職者雇用開発助成金の改正点 1人60万円等
6. 助成金収益化実践塾のご案内
※プログラムは変更となる場合があります。

□ 講師 やまがみ社会保険労務士事務所 社会保険労務士 山上 幸一 先生

□ 料金 無料

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ご相談は無料です。お問い合わせはこちら

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